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2008-10-14 [長年日記]

_ [Rant] one-handed economist

The Great Unravelling: From Boom to Bust in Three Scandalous Years(Paul Krugman)

嘘つき大統領のデタラメ経済(ポール・クルーグマン/三上 義一)

池田信夫氏がクルーグマンのノーベル経済学賞受賞についてこんな悪口を書いている。

池田さんがクルーグマン嫌いなのは別にいいんだが、英語の意味がちゃんととれていないようなのは嘆かわしい。Economist誌はクルーグマンを「『片手落ちの経済学者』と皮肉」ったりはしていない。池田さんが言及した2003年のEconomistの書評(しかしなんで今更2003年の書評?)をざっと訳せばこうだ。

「one-handed economistを連れてこい」苛立つアメリカ大統領は要求した。「今いる経済学者はどいつもこいつも『一方では…また他方では…(on the one hand...on the other)』としか言わん」。少なくとも、手が一本しかない(mono-manual)という意味では、ハリー・トルーマンは経済学者、ポール・クルーグマンを好いたことだろう。クルーグマンは自分の見方をはっきり述べることをためらわない。対象となるのが彼自身であってもだ。週に2度掲載されるニューヨークタイムズの彼のコラムが、「ニューエコノミー」に関する温和な議論から、広く読まれたブッシュ政権に対する悪口の一斉攻撃に変容したことについて説明した際、このプリンストン大学の教授は、自らを「腐敗の海における孤独な声」と言ってのけた。

議論の余地がないのは、クルーグマン氏は、メディアでスーパースターになったうちでは最も優れた経済学者だということだ。少なくとも、ミルトン・フリードマンや、より以前ならジャーナリストに転向した後のジョン・メイナード・ケインズに匹敵する。通貨危機や国際貿易に関するクルーグマン氏の業績は他の経済学者から広く賞賛されており、ノーベル賞を取るよりも若干難しいとされる経済学のジョン・ベイツ・クラーク・メダルを授与されている。人気という意味では、彼の新しい著作、一般の幅広い非専門家に向けて書かれたものとしては8冊目にあたる「The Great Unravelling(邦訳: 嘘つき大統領のデタラメ経済)」は、ニューヨークタイムズのベストセラーリストに8週間留まった。

皮肉どころかべた褒めじゃないですか。

one-handedというのは片手落ちとか考えが足りないとかそういうことではなくて、ようは一方的、断定的、はっきりものを言うということである。一方的というと悪い意味もあるが、ここでは、どっちつかずの当たり障りの無いことしか言わない経済学者との対比で、明らかにポジティヴな意味で使われている(そもそも言っているのはトルーマンでエコノミスト誌の記者じゃない)。そういう意味では、池田さんだってしょせん一方的に自説を述べているだけなんだから、十分one-handedでしょうが。

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_ TrackBack (2008-10-15 00:50)

http://manslaughter.seesaa.net/article/108086787.html<br>現役東大生青春日記<br>お粗末くん<br>クルグマンの受賞を祝う声が多い中、池田信夫先生(笑)はおかしな方向に暴走していまっています。(参考)ポール・クルーグマン祭リンク集(と池田信夫氏の批判について) あまりに池田先生が不憫なのでコメント欄で暴走をお止めになるように申し上げたいのですが、gooアカウ..