My Human Gets Me Blues

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2006-06-02 [長年日記]

_ [Music] Milt Jackson + Count Basie + The Big Band Vol. 1 & 2

The Big Band, Vol. 1(Milt Jackson/Count Basie)

The Big Band, Vol. 2(Milt Jackson/Count Basie)

いかにもパブロ・レーベルらしい大物同士の顔合わせ。ミルト・ジャクスン名義になっているので見過ごされがちだが、これは70年代カウント・ベイシーの傑作でもある。

プロデューサーの御大ノーマン・グランツが自ら書いたライナーによれば、「ミルト・ジャクスンがビッグバンドと録音したことはない」そうだ。うそこけ。ミルトはビバップ・ビッグバンドの嚆矢として名高いディジー・ガレスピー・ビッグバンドのリズム・セクションの一人だったし、録音も残している(例えばビバップの名盤として有名なグルーヴィン・ハイ(ディジー・ガレスピー/ジョン・ルイス/デクスター・ゴードン/ケニー・クラーク/ミルト・ジャクソン)、その中のThings To Comeではソロもたっぷり取らせてもらっている)。後にこのリズム・セクションだけ独立したのがMJQだ。

ただ、カウント・ベイシーがビッグバンドにヴァイヴを入れたことがないのはどうやら本当らしい。ライオネル・ハンプトンへの対抗意識だろうか。

そんなことはともかく、このアルバム2枚は本当に素晴らしい。出来は甲乙付けがたい。ミルトもベイシーも絶好調だし(基本的にこの二人しかソロを取らない)、かつバックを固めるのは70年代ベイシー・バンドを去来した中でもベストと言える連中ばかりだ。しかも、演奏する曲はベイシーの当たり曲や二人とも大得意のブルーズばかり。これで傑作にならないほうがどうかしている。どちらかというとリズムのタメが効いたミルトのヴァイヴが前面に出ているが、ヴァイヴがソロを取る背後で、もうここしかないという絶妙なタイミングで合いの手を入れるピアノが実に良く効いている。結局のところ、音楽全体をがっちりとコントロールしているのはベイシーの手数の少ないピアノ(と、もちろんギターのフレディー・グリーン)なのですね、これが。

とりあえず適当にメンツ揃えて録音して一丁あがり、といういかにもパブロらしい良い加減な造りに見えて、実はそれなりに趣向も凝らしてあるあたりも手抜かりない。Vol.1にはビッグバンド抜きのカルテットで演奏するBlue And Sentimentalがちゃんと用意されていて、しみじみとした良い味を出しているし(楽器編成は同じなのにピアノが違うだけで、MJQの諸作や名盤The Milt Jackson Quartet(Milt Jackson)などとはまるで違う雰囲気になるのが面白い)、Vol.2ではたまたまスタジオに来ていたサラ・ヴォーンが飛び入りで一曲歌う。このクインシー・ジョーンズ作曲のLena And Lennyがまたなんとも良いのだ。せっかくだからどこかけなしてやろうと思ったのだが、無理でした。おすすめ。


2006-06-10 [長年日記]

_ [Life] 体調不良

忙しかったのと体調が悪かったのとで一週間ほど死んでいた。うう。だるさが抜けない…。

_ [OTP] Open Tech Pressオープン

今更という感じでもあるが、mixiには書いたのにここでアナウンスするのを忘れていた。3年前からjapan.linux.comというのを運営していたのだが、このたびOpen Tech Pressとしてリニューアルしました。中身はそれほど変わっていないが、質量ともに増強していくつもりなのでご愛読のほどよろしくお願いいたします。編集方針。jlcとの大きな違いは、記事にコメントが付けられるようになったことですかね。

すでにいくつか書き下ろしで記事を書いた。もし良かったら読んでくださいな。

あと、jlc diaryは無くなってしまったのだが、当時日記を書いて頂いていた山根信二さんにも引き続き記事を書いて頂いている。執筆陣は徐々に増やしていく予定。