mhatta's mumbo jumbo

Just another WordPress site, really. In Japanese.

軟水に微炭酸は向いていないのかも

サンタンナ イタリアアルプス 天然水 炭酸水 500ml×24本

最近微炭酸ないし弱炭酸水にはまっているのだが、先日取り上げたサンペレグリノとサンベネデットに続き、知り合いに勧められたサンタンナを試してみた。なんだかタンサンみたいな名前ですがSant’Annaなので全く関係無い。

サンペレグリノ等と違い、日本の水と似た軟水で微炭酸という珍しい存在なのだが、飲んでみて、日本のメーカーが強炭酸ばかり出している理由が分かったような気がした。軟水で炭酸が弱いと、炭酸独特の酸味が強く出るのですね。気にならない人は気にならないのだろうが、苦手な人はいると思う。別にまずいというわけでもないのだが、私も、サンベネデットくらいのコクがあったほうが飲みやすいように思った。世の中どんなことにもそれなりの理由はあるというか、なかなか難しいものですね。

モーレツ! Org mode 教室 その9: org-roam でアイデアをひねり出す

はじめに

去る2020年、EmacsというかOrg mode界に超新星のごとく現れた(世間的には6等星くらい)のがorg-roamである。なんでもRoam Researchというメモ取り支援ウェブサービスがあるんだそうで、Org mode上でそれと似たようなことをしようというコンセプトのようだ。

ルーマンのカードボックス・メソッド

org-roamのマニュアルにもあるように、この種のものの源流は社会学者ニクラス・ルーマンがやっていたというZettelkasten(カードボックス)メソッドらしい。ルーマンは多作で知られたが、その秘密は彼が書きためた情報カードにあったそうな。

自分の生産性の秘密は、ブナ材でできた24区画の分類記号のないボックス、ビーレフェルトのカードボックスである、とルーマンは説明していた。 30年以上にわたって、ルーマンはこのボックスを使って仕事をした。彼はすべてを書き留めた。詩、中世貴族の宣誓書、専門論文の参照情報。彼は文献が「カードにとれる」かどうかを確かめ、理論の一部、関連づけの可能性を書き留め、八つ折り版のカードに文字数字併用の略記法で分類記号を書き、さまざまな順序に並べた。世界の在庫目録である。

実のところいろいろ読んでも、ルーマンが大量にカードを書いてユニークなID番号を振っていたことまでは分かるのだが、それらを具体的にどう結びつけていたのかはよく分からない。おそらくは折に触れてカードをぶちまけて、自分の目で見て関連付けていたのだろうが、そのあたりをコンピュータにやらせようというがorg-roamである。日本だと京大式情報カードKJ法が思い浮かぶ人が多いかもしれない。使ってみた感じとしてはScrapboxObsidianにも通ずるところがある。

近年コンピュータ・プログラミングでは、コードを補完してくれたりいろいろプログラマの世話を焼いてくれるIDE(統合開発環境)というのがよく使われるが、org-roamは 一般物書き用のIDE になるポテンシャルを秘めているようにも思った。

インストールと設定

下準備として、Emacs(やOrg mode)に加えて

  • SQLite(簡易データベース)
  • Graphviz(グラフ描画)
  • riprep(高速grep。オプショナルというか、リンクされていないカードを探すのには必要)

がいる。GNU/Linuxならどれも大概パッケージ化されているのですぐインストールできるだろう。少なくともDebian/Ubuntuには全部ある。

Windowsの場合、SQLiteは配布ページの「Precompiled Binaries for Windows」の中の sqlite-tools-win32-*.zip を落としてきて、中の sqlite3.exe (他のDLL等は要らない)をどこか PATH の通っているところに置く必要がある。GraphvizはWindows用インストーラが用意されていて、インストールの途中で途中でPATH環境変数を設定するかと選べるので、チェックして設定するとよい。ripgrepは、scoopchocolatey等でインストールできる。MacOSのことはよく知りませんが、やってみればなんとかなるんじゃないでしょうか。

あとはorg-roam本体をMELPA等からインストールすればよい。第6回で取り上げたstraight.elを使っていれば、 ~/.emacs.el/init.el のorg関連記述の後に、

(use-package org-roam
  :after org
  :defer t
  :hook
  (after-init . org-roam-mode)
  :custom
  (org-roam-db-update-method 'immediate)
  (org-roam-db-location "~/.emacs.d/org-roam.db")
  (org-roam-directory "~/ownCloud/Org/org-roam/")
  (org-roam-index-file "~/ownCloud/Org/org-roam/Index.org")
  :bind (:map org-roam-mode-map
              (("C-c n l" . org-roam)
               ("C-c n f" . org-roam-find-file)
               ("C-c n g" . org-roam-graph))
              :map org-mode-map
              (("C-c n i" . org-roam-insert))
              (("C-c n I" . org-roam-insert-immediate)))
  )

などと書いておくだけで、次回Emacs起動時に他に必要なものも含めて一式勝手にインストールされるので便利である。遅延読み込みにしているので、使いたいときに M-x org-roam-mode を手で実行する必要があるかもしれない。

設定の注意点として、情報カードというかOrg記法で書かれたノート自体(*.org)と、SQLiteが生成するデータベース(*.db)は別物で、現時点ではデータベースは(ファイル名をフルパスで保存するから?)環境依存らしいということである。よって、ノートはownCloudやDropboxといったクラウドストレージに保存して複数マシンで共有できるが、ノート間の関係性を保存するデータベースは個々のマシンで用意し、必要に応じて再生成する必要がある。上の例では、org-roamのノートはownCloud上、データベース(ここでは org-roam.db )はローカルのEmacsの環境設定ファイルと同じディレクトリに生成するようにしてある。データベースは M-x org-roam-db-build-cache で手動再生成できる。

また、Graphvizが出力するグラフはSVG形式で、Emacsのビルドによってはネイティヴに扱えないこともあるので、特にWindowsの場合はビューワを自分で指定しておくとよい。Windowsで一番手頃なSVGビューワはウェブブラウザなので、例えばFirefoxを使うなら

(when (eq system-type 'windows-nt)
  (setq org-roam-graph-viewer
        (lambda (file)
          (let ((org-roam-graph-viewer "c:/Program Files/Mozilla Firefox/firefox.exe"))
            (org-roam-graph--open (concat "file:///" file)))))
)

などとするとよい。ウェブブラウザはローカルのファイル名を直接渡されても読んでくれないので、 パスに file:/// を追加するようにしている。

具体的なワークフロー

org-roamには充実したマニュアルが用意されているが、この種のものにありがちというか、 そういう機能があることは分かったがどう使えばよいかわからない というところが多々あるので、具体例をベースに説明しよう。我流な上に5分くらいででっちあげたので大したものではないが…。

仮に、音楽というかジャズに興味があり、ジャズに関するノートというかカードを書きためていたとしよう。ノートを作成したり編集するには、上の設定例だと C-c n f を押す。Emacs名物の3連続打鍵である。

#+title: チック・コリア

ジャズ・ピアニスト。2021年没(79歳)。

org-roamにおいては、ファイル名はあまり重要ではなく(自動生成されるが、これも設定で変更可)、 #+title: に書くタイトルが重要だ。これがカードの見出しとなり、補完対象となる。あとは、普通にOrg記法で中身を書いていけばよい。紙の情報カードと違って、好きなだけ量を書ける。

他のカードにリンクを張るには、 C-c n i である。すでにそのタイトルを持つカードがあれば補完対象となり、無ければ新規に作成される。リンクは実のところ単なるOrg modeのリンクなので、直接編集することも不可能ではない。

で、ある程度カードが貯まったら、 C-c n l を押すと、そのカードにリンクを張っている他のカードとその位置(バックリンク、リンク元)が表示される。

上の例では、「チック・コリア」というカードに、「サークル」というカードと「リターン・トゥ・フォーエヴァー」というカードの「メンバ」という項目からリンクが張られていることが分かる。ちなみに、サークルとかリターン・トゥ・フォーエヴァーというのはチック・コリアが参加していたバンドの名前です。

また、 C-c n g でカード間のリンク関係を示すグラフが生成される。人間がやることはなく、レイアウトも含め全自動で出力してくれる。

で、ここからはご都合主義というか例のための例という感じだが、上のグラフを眺めると、ジャズに土地勘がある人はなんとなく気がつくことがある。チック・コリアは最近亡くなってしまったが、フュージョンという昔大衆的人気があったジャンルの開祖の一人で、リターン・トゥ・フォーエヴァーもフュージョンの代表的なバンドの一つだ。よって、チックという人は大衆的でポップな音楽をやっていたと世間的には思われていて、その線で論じられることが多い。

ところがグラフを見ると分かるように、今となってはほとんど忘れられているが、実は若いころのチックはサックス奏者のアンソニー・ブラクストンとサークルというバンドを組んで、ごりごりのフリージャズというか前衛音楽もやっていたのである。なので、「前衛としてのチック・コリア」というのは、チックについて何か書くなら目先の変わった良いテーマになりそうだ。こんなふうに、org-roamを使うとグラフからアイデアをひねり出すことが可能となる。

今後の課題

ベーシックな使い方は上で尽きていると思うが、他にも工夫の余地はいろいろある。

例えば、デフォルトでGraphvizの吐くグラフは見た目が今ひとつしょぼいのだが、Org modeの伝統というか、例によってサードパーティによる拡張が佃煮にするほど開発されており、ちょっと設定が面倒だがorg-roam-serverを使うとウェブアプリとしてorg-roamデータベースをナウく可視化したりズームしたりすることもできる。また、結局org-roamもOrg modeの拡張なので、書きためたカードは好きな形式でエクスポートすることができ、自分のノートをウェブで公開している人もいる。このあたりの融通無碍な感じがOrg modeぽくてよいですね。

風呂でメモを取るには

このところ寒いので長風呂になりがちなのだが、湯船に浸かっていると他にやることはないので、次は誰をギロチン送りにしてやろうというほどの大事ではなくても、せめて思いつきくらいはメモしたいという気分になってくる。

別にダイビングをやるわけでもなし、普通のメモ帳にボールペンという組み合わせでもそんなにひどいことにはならないのだが、湯気でふやけるし、ちょっとうっかりすると水がかかったり湯船に落としてしまったりはする。そんなわけで、防水のメモ帳はないかと探してみたら案外いろいろあった。とはいえ風呂でものを書きたいという馬鹿はあまりいないようで、多くはアウトドア用途のようである。凝り性なのでいくつか試してみたが、レポート用紙で有名なオキナが出している、プロジェクト耐水ノートB6というのが良いように思った。

オキナ プロジェクト耐水ノートB6 PWB6

まず、私のような用途だと、ダイアモンドメモとかロディアNo.11のようなA7くらいのサイズだとちょっと小さすぎるんですね。かといってA4やA5までいくとやや大きすぎるので、B6くらいが適当のようである。また、表紙がコシのあるプラスチックなので、机に置かなくても、風呂に入ったまま手に持って筆記しやすい。

魅力的なのは中紙で、ふつうの紙ではない、ポリプロピレンをベースとした合成紙なのだが、ようするに選挙の投票用紙に使われているアレですよ(ユポ紙と言うらしい)。もちろん完全耐水なのだが、まあボールペンでもいいんだろうけど、選挙のときのように鉛筆で書くとサクサクと書け、単純に書き心地という点でも優れている。しかも私の好きな方眼なのが点数高い。

ファーバーカステル パーフェクトペンシル III ブラック 186999

で、ノートといっしょに鉛筆を持ち歩きたいということになるのだが、鉛筆にクリップをつけるというのが意外と難題である。しかしよくよく考えてみたら、毎年買って後悔しているパーフェクトペンシルの一番安い奴が家には結構転がっていて、あれにはクリップがついているのだった。リング部分にクリップを差せば完璧である。鉛筆削りは金属だからすぐに錆びてしまいそうだが…。もちろんプレスマンあたりのシャーペンを使うのも一つの手だろう。

ゼブラ ウェットニーは名前以外はとても良い

ゼブラ 油性ボールペン ウェットニー 0.7mm オレンジ軸 黒インク P-BA100-OR

昨年、ゼブラがウェットニー(WETNIE)というボールペンを発表したので、いそいそと買い込んだ。ノックのたびにペン内の空気が圧縮されてインクが加圧されるという、いわゆる加圧式ボールペンである。

加圧式ボールペンについては以前も書いたが、ペン先から空気が入らないので濡れた紙や上向きでも筆記が出来るというのはともかく、書き出しでかすれないというのが個人的には大きなポイントだった。とはいえ、ジェットストリームなどの低粘度油性ボールペンが主流になった今、インクが出すぎて困るということはたまにあるが、出なくて困るという悩みは過去の遺物になりつつあるような気がする。

加圧式ボールペンにも実は2種類あって、三菱鉛筆のパワータンクやフィッシャーのスペースペン(あるいは昔あったトンボのXPA)のような、圧縮空気が封入された特殊なリフィルを使うものと、トンボのエアプレスやパイロットのダウンフォース、あるいはこのウェットニーのような、リフィルそのものは汎用品でノックのたびに空気を押し込むものがある。

低温下など本当に厳しい環境でも使えるヘビーデューティーなのは前者なのだが、スペースペンはともかくパワータンクはチープなプラ軸だけで、見た目もいかにも事務用品然としていて、せっかくソロキャンプやらグランピングやら何やらとアウトドア需要が増えていそうなのにビッグウェーブに乗れていないという、機能や性能は抜群なのにデザインや売り方がぱっとしないいつもの三菱鉛筆という感じではある。逆にウェットニーは、金属軸だし見た目もキャンプ用水筒のようで、ミルスペック(米軍規格)に準拠した丈夫さだのなんだのとアウトドアでの利用を盛んにアピールしているのだが、加圧式ボールペンとしては中途半端なのだった。まあファッションですな。とはいえ、グリップが日本のボールペンにありがちなラバーやシリコンではなく樹脂なのは評価できる。

Zebra Pen X-701 タクティカルボールペン ボーナスのリフィル付き 細字 0.7mm ブラックインク 1本(29811)

これも以前書いたが、ゼブラのペンはボールペンにしろシャーペンにしろアメリカのいわゆるEDC(Every Day Carry)趣味の人たちの間では大変人気があり、このウェットニーも、元はX-701という、海外でのみ出ていたモデルだったようだ。こちらは黒一色で、ミリタリー系ボンクラの憧れであるタクティカル(護身用)ペンに全振りのデザインですね。

日本ではX-701という即物的な名前では売れないと思ったのか、濡れた紙でも書ける、すなわちウェットにイイからウェットニーとしたようだが、ダジャレとしてはかなり滑っているように思われた。というか濡れた紙に書く人ってそんなにいるの?

個人的には、この種のものにしては珍しく、カラーバリエーションでオレンジが用意されているのがなかなか良いと思った。もちろん私が買ったのもオレンジだ。私が好んで使う革製品は茶色というかはちみつ色が多く、やや暗めのオレンジはよく合うのである。

Amazon ベーシックのリーガルパッドJr.は安くて案外高品質

Amazonベーシック メモ帳 細罫ライティングパッド 13×20cm イエロー 50枚×12冊

Org-captureを使うようになったので、メモ帳は必須というわけではなくなったのだが、やはり机上に紙と筆記用具を転がしておくと、とっさにメモしたりいたずら書きをしたりと何かと便利である。

メモやノートには特にこだわりはなく、その場その場で手元にあるものを使っていたのだが、3年前に興味を持ったときには売り切れていたAmazonのプライベートブランド、Amazonベーシックのジュニア版リーガルパッドの在庫が戻っていたので、試しに買ってみた。

以前も書いたように元々リーガルパッドは好きなのだが、今までは基本的にオリジナルというか大判の(いわゆるレターサイズ、だいたいA4と同じ)リーガルパッドを使っていた。今回はだいたいA5サイズ(厳密には一回り小さい)のジュニアを買ってみたが、これくらいのほうが拙宅の狭い机では取り回しがしやすい。

伊東屋 リーガルパッド Jr.

日本で普通に買えるリーガルパッドは伊東屋のもので、ジュニアサイズも出ている。とても品質がよく申し分ないのだが、お値段もそこそこする(といったって3冊500円だからたかが知れてはいるが)。リーガルパッド界のロールスロイスという感じである。しかしリーガルパッドは書き捨てのわら半紙のようなものという印象が個人的には強いので、Amazonベーシックの 12冊で 850円というすがすがしい安物ぶりには惹かれるものがある。

まあしょせん安物なのは否めず、紙は薄いし、ミシン目がいい加減なのでうまく紙が切り取れないこともあり、あとリーガルパッドは裏表紙が硬い厚紙で立ったままでも書けるようになっていることが多いのだが、Amazonベーシックのは割と薄くてやわいので微妙なところではある。とはいえ机上で使う分には特に問題はない。罫線の幅が伊東屋含めた通常のリーガルパッドよりも狭い(伊東屋のは約7mmだがAmazonのは約6mm)なのも謎である。商品紹介で「細罫」と銘打つくらいだから、わざとそうしているのだろうが…。

ただ、紙が薄いわりに、案外インクが裏抜けしないのは感心した。私は海外の万年筆のFニブ(日本の万年筆なら字幅Mくらいに相当)にウォーターマンのミステリアスブルーというシャバシャバしたインクを入れて使っているのだが、これくらいなら全然裏抜けせず、リーガルパッドはだいたい片面だけしか書かないのだが、両面使えるくらいである。ボールペン等なら言うまでもない。

あとで気がついたが、Amazonベーシックのやつ、リーガルパッドJr.とは名乗っていないんですね。メモ帳とかライティングパッドという名前なのか。商標の問題とかあるのかしら。

微炭酸水が飲みたい

日本は水には恵まれていて、どこへ行っても軟水のまろやかな水が飲める。そもそも水道水がそのまま飲める国は珍しい。海外だと硬水が多く、まあ私が日本育ちで飲み慣れていないというのもあるが、特に冷えていない場合はえぐ味が目立って飲みにくい。海外で炭酸水がよく供されるのは、結局ガス抜きのスティルウォーターだと飲みにくいからではないかと思う。

私自身も炭酸水は冷えていなくてもシュワシュワ刺激があっておいしく飲めるので好きなのだが、日本の炭酸水はウィルキンソンを筆頭に親の仇のように強い炭酸ばかりで、飲むとむせてしまう。微炭酸、弱炭酸でそのへんのスーパー等でも手に入るのはオランジーナかCCレモンくらいで、どちらも砂糖入りジュースなのだった。ミネラルウォーターはないものか。

ということで、人に聞いたり、それっぽいものをいくつか試してみたところ、それなりに日本でも入手性が高い微炭酸水は2つあることが分かった(他にあったらぜひ教えてやってください)。サンペレグリノとサンベネデットである。どちらもイタリア輸入だが、Amazon等のネット通販で買えば一本75円とかなので別に高級品というわけでもない。最近ではこの2つを交互に注文して飲んでいる。

サンペレグリノ (S.PELLEGRINO) 炭酸水 PET 500ml [直輸入品] ×36本

サンペレグリノは緑色のボトルが特徴的で、イタリアだけではなくヨーロッパ全域でもよく見かけるブランドのような気がする(同じく緑色の瓶のペリエと見間違えている可能性はあるが)。軟水が多い日本の感覚では水に味があるというと変な感じがするが、サンペレグリノは硬度が高いせいかどっしりした味が確かにあり、軽い炭酸とよく調和している。

San Benedetto(サンベネデット)ナチュラルスパークリングミネラルウォーター500ml×36本[正規輸入品]

サンベネデットは最近まで知らなかったのだが、知り合いに教えていただいた。これもイタリアでは大変ポピュラーなブランドのようですね。ヨーロッパにいたときは見かけた覚えがないのだが、単に気がついていなかっただけかもしれない(日本からは撤退してしまったボルヴィックばかり飲んでいた)。ボトルは緑色ではないが、日本のペットボトルと比べるとかなり固く特徴的だ。

サンペレグリノと違い、水自体の味も軽めなのでくせがなく飲みやすい。日本の強炭酸水に慣れた人が、レビュー等で「炭酸が抜けていた!」と怒っているのを散見するが、まあ本当に抜けていたのかもしれないが、元々炭酸はごく弱いのである。

[ドリンクメイト] 炭酸水メーカー マグナムシリーズ グランド ブラック DRM1006

あともう一つ、最近では自分で炭酸水を作るという方向もあるらしく、最近のエコ指向からするとそのほうがポリティカリーにコレクトかもしれないが、今後の課題。

Bellroy Work Folio A5は人を選ぶ

Bellroy Work Folio A5 – プレミアムレザー製二つ折りケース(A5サイズのノート、ペン、ケーブル、文房具、旅アイテムを収納可能)- Caramel

ひょんなことからBellroyのWork Folio A5というのを手に入れた。A5のノートその他をまとめて入れられる革製のケースである。定価は26,800円と相当なお値段だが、幸か不幸か私自身はそこまでは出しておりません。

今はほぼ在宅なので、こういうものにはほとんど需要がないのだが、職場にいると最低限の手荷物だけ持って会議室へ行くなどということがよくある。最近はペーパーレスで会議資料はPDFで配られるのでタブレットPC等が必要だが、いっしょに紙と筆記具も持ち歩きたい。もちろん紙袋とかに入れて持ち歩いても良いのだが、見た目で若干見栄も張りたい。飛行機の機内持ち込みにもちょうど良さそう。

というような用途にはぴったりの大変優れた製品で、質感も良いし私自身は大変満足しているが、逆に言うと、それ以外では機能面でのちぐはぐさというか、かなりアラが目立つような気もする。

ようはジッパーがぐるっと取り巻いた本型ケースなのだが、案外マチがないのである。向かって右側には8インチタブレットやKindleとA5ノートを、左側は凝った作りになっていてスマホやカード、ケーブル、チケットなどをスマートに入れられるようになっているのだが、それなりに厚みのあるタブレットを入れてしまうと、例えばモレスキンのような、表紙が硬く綴じ枚数の多いA5ノートを入れることができない。しかしノートの表紙がしっかりしていないと、開いたときに左側は入れた諸々のせいででこぼこしてしまうので、ノートを広げての筆記がしにくいのである。現実にはLIFEのVERMILIONノートA5くらいの厚みが限界ではないかと思った。結局今はジュニアサイズのリーガルパッド(ほぼA5サイズ)を入れて使っているが、これだと筆記面は一面だけだからちょうど良い感じである。ペンホルダーは割と余裕があり、エナージェルくらいの太さなら十分差せる。

Anterique のボールペンはよくわきまえている

アンテリック 油性ボールペン 0.5 ブラス ピッチブラック BP2-PB

所用で久しぶりに上野というか御徒町に行く必要があり、帰りがけにエキュート上野のアンジェビュローに寄ったらこんなペンが売られていた。アンテリック(Anterique)というブランドらしく、去年出来たばかりのようだ。昨今流行りの一人文具メーカーというやつなんだろうか。

ようは単なるボールペンなのだが、多少あざといまでに文房具好きというかガジェットボンクラのツボを衝いてくるスペックで、

  • 真鍮削り出し
  • 精度の高い作り
  • 低重心
  • ノック式、カチカチと心地よいノック音
  • なぜか試験管入り
  • 超絶安物でもクソ高くもない適正価格

と、なかなかわきまえている。

真鍮削り出しのペンはアメリカのEveryday Carryなボンクラ連中も好きで、最近はいろいろあるが(私もTanner GoodsのMemori Penを持っている)、触ると玉ねぎみたいな臭いが手に移るので閉口する。このAnteriqueのペンはどうやらメッキか塗装かしてあるらしく、そのようなことはない。その反面、大幅な経年変化はしなさそうだが…。ボディの下部が重い真鍮、上が軽いプラスチックなので、自然と低重心になるわけだが、やはりペンはトップヘビーより下が重いほうが書きやすいと思う。

デザインとしてはParkerのジョッターに似た細身のノック式だが、本家同様カチカチとノック感も心地よく、全体的な作りが良い。私は黒&金という取り合わせが好きなのでそれにしたが、他にもプラスチック部分はいろいろカラーバリエーションがある。なぜか試験管を模したケースに入っているのもおもしろい。この手のものは、ちょっとしたことで魅力が上がるんですよねえ。

よく分からないのはインクで、ジェットストリームとかと同じ低粘度油性のマッハボールインクを使用とあるのだが、これ、コクヨのマッハインクなのだろうか。以前マッハボールを見つけたときにも書いたが、これはコクヨのオリジナルなのか、どこかのOEMなのか、どうも実態がよくわからないのである。書き味はなめらかで全く不満がないが、マッハボールが0.7mmなのにこちらは0.5mmなのも謎である。替芯もあって、残念ながらパーカータイプではないが、見たところ寸法はマッハボールのと同じ。

一人ぶんのコーヒーを淹れるのにBrew It Stickは最適

バリスタコー BARISTA&CO Brew It Stick ブリューイットスティック スティック型コーヒーメーカー (Navy)

一人ぶんのコーヒーをさくっと淹れて飲みたいというとき、インスタントコーヒーやドリップバッグ(紙袋に挽いたコーヒー豆が入っていてお湯を注ぐやつ)などいくつか選択肢はあるが、好きな豆でとなると意外と面倒だ。最近吉祥寺のLOFTへ行ったとき見つけたBrew It Stickは、そういうニッチを見事に満たしていて感心した。

要するに密閉型の茶こしのようなものなのだが、中に粗挽きにしたコーヒー豆を入れ(15gということになっているが、まあ目分量で約2/3といったところなので計量スプーンも要らない)、マグカップの中で上からお湯を注ぎ、蒸らしを兼ねて1分くらいお湯の中でぐるぐる回す。あとは2~3分浸けておく。これだけでそれなりのコーヒーが出来てしまう。フィルターはナイロンなので、ペーパーのようにコーヒーの油分を吸収せず、いわゆるフレンチプレス(コーヒープレス)風の濃厚なコーヒーになる。

また、淹れたあとは受け皿ならぬ受けカップ(スティックホルダー)に戻せばよいので、机も汚れない。作った奴はたぶん絶対認めないと思うが、おそらくトイレのスッポンにインスパイヤされたのであろう。あとは流しへ持っていって三角コーナーか何かに豆のカスをぶちまけ洗えばよい。淹れるまでに加えて、使った後どうするかという課題もエレガントに解決していて、単なる見た目だけではなく一連の行為を勘定に入れたデザインというんですか、こちらにも感心した。

まあ、値段相応の作りというか、そんなに耐久性がありそうではないのだが、壊れたら買い換えれば良いという感じなんですかねえ。

藁人形論法と鋼鉄人形論法

「藁人形(straw man)論法」という言葉があるが、日本では「議論において相手の主張を歪めて引用し、その歪められた主張に対して反論するという誤った論法」というような説明がされることが多いようだ。これは必ずしも間違いではないが、相手の主張を「歪曲する」というところに主眼を置くと若干ニュアンスがずれるというか、なぜ「藁人形」や「カカシ」になぞらえるのかが分かりにくくなるような気がする。

歪曲といっても、相手が白と言っているのを黒だとねじ曲げる、実際には言っていないことを捏造するということだけを問題としているのではない(そういうのも含まれるけれど)。むしろある主張のうち、いちばんトンマなバージョンを選んで攻撃することで、本当の意味では論破できていないのだが、論破したような気になる、というやり口が主眼だ。それが、生身の人間ではなくニセモノのカカシを撃っていい気分になるというたとえとつながる。

そういう意味での藁人形論法を私も使ってしまいがちだが、これはよくない。なぜやってしまうかといえば、そっちのほうがラクだからで、弱い相手を選んでやっつけたほうが簡単なのは言うまでもない。しかし、どんな分野にもピンからキリまであるわけで、キリは論外でも、ピンには常になにがしかの真実が含まれている。

例えば一口に天動説の信奉者といっても、単に無知蒙昧で迷信深いだけの者もいれば、プトレマイオスもいる。「アルマゲスト」に書かれた彼の天動説は数学を駆使した精緻なモデルで、当時の地動説よりよほど正確に天体の動きを説明した。正直言って、今プトレマイオス先生がよみがえったら、私が彼を論破できるとは到底思えない。そもそも歴史的にも、彼の天動説を反駁するのに千数百年以上を要したのである。そして、プトレマイオスを論駁しなければ、結局のところ天動説の息を止めるということにはならなかったのだ(余談ながら、こういうことを言うといろいろな人に怒られそうだが、率直に言えば今の経済学や経営学は、実はプトレマイオスの天動説のようなものなのではないかと思うことがたまにある)。

アルマゲスト (日本語) 単行本 – 1993/7/1

ゆえに、フェミニズムでもリベラルでもファシズムでもオルタナ右翼でも何でもよいのだが、ある説を論破したかったら、そのアラばかり探すのではなく、むしろその立場の最善最強の言説を相手にしなければならない。そういう最強の論敵がいなければ、自分で相手の立場に立って自ら最強の理屈を組み立てて、それをやっつけなければならないのである。もちろん相手の立場を、場合によっては相手以上に勉強しなければならず、手間暇がかかるし、時として精神衛生上もあまりよろしくない。でも、やるんだよ。

私自身は(往々にして持論とは逆の立場を持たざるをえない)ディベートでこの種の態度のようなものを学んだのだが、最近ではこれを「鋼鉄人形(steel man)論法」と言うらしい。この言葉はピーター・ティールに帰せられることが多いようだが、別にティール創案というわけではなく(確かにティールはスティールマンという言葉はよく使うが、彼も自分がオリジナルだとは言っていないように見える)、もっと前からある言葉のようではある。ティールいわく

「我々には、自分と立場の異なる相手をその戯画におとしめてしまう傾向がある。相手の内でいちばん弱い者を藁人形にしてしまうということだ」とその夜ティールは述べた。「主張を『鋼鉄人形』化する方法を見つけなければならない。相手の主張を可能な限り理解するためには、相手の主張を可能な限り最も強力な形で構成する必要がある」。ティールは、トランプのポピュリズムは一過性の政治運動に過ぎないかもしれないと認めた。「左派はそのうちまた勝つことが出来るようになるだろう。しかしそれは、鋼鉄人形的アプローチによるものでなければならない」「なぜ『メイク・アメリカ・グレート・アゲイン』が停滞に直面した人々に対して力強い主張になったのか理解しなければならない。トランプへ投票した人に対し、ただとっとと死ねというのではなく、もっといろいろ言うべきことはあるはずだ」