My Human Gets Me Blues

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2008-02-06 [長年日記]

_ [Music] Catch of the Day / Matt Penman

CATCH OF THE DAY(MATT PENMAN)

マット・ペンマンは、ここ数年様々なバンドで見かけるようになったニュージーランド出身のベーシストだ。この最新リーダー作ではシーマス・ブレイクをフロントに据え、最近出てきた中では個人的に最も注目すべきピアニストだと思っているアーロン・パークスを擁したカルテットを率いている。ドラムスを叩いているのはこちらも売れっ子のエリック・ハーランドで、ペンマンは3年前、シーマスの代わりにカート・ローゼンウィンケルを入れたハーランド名義のカルテットで来日したこともある。おそらく、普段からニューヨークあたりで一緒に良く演っているメンツなのでしょう。

最近の若手の常で全員楽器がやたらうまいのは言うまでもないが、それに加えてペンマンはなかなか良い曲を書く。構成的にはやたら複雑で手が込んではいるが、どの曲にもメロディアスで大らかな温かみのある楽想が与えられているので、過度に機械的な感じが鼻につくということはない。個々の曲もそれぞれに良いのだが、全8曲通して聞くとそれなりに起伏と流れがあり、また1曲1曲は長すぎず短すぎず、相当アルバムとしての構成を練ったふしがある。全体としては切れ味の良い短編集という印象。個人的には最後の8曲目がスパッと格好良くて気に入った。

「今日の収穫」ということで、魚にベーシストのほうが釣られている(?)というベタなユーモアを湛えたジャケもなかなか。