大昔一度(確か原宿のアシストオンで?)見かけたが、当時は買わなかったデンマーク産のコーヒーメーカーを今ごろになって買った。好奇心に負けたのである。私は中古で0.6リットルのを買ったのだが、今は1リットルのしか無いのかしら?
コーヒーメーカーらしからぬ外見だが、瓶というかカラフェの部分にコーヒー豆を入れて(1リットルあたり45gから60gということは、0.6リットルなら30~40gといったところですかねえ)、カバーをつけて、沸騰したお湯を入れて、付属のマドラーで10秒ほどかき回し、フィルター漏斗をはめて4分間待ってカップに注ぐという、単純な仕組みである。デザインはいかにも北欧という感じでかっこいいですね。カバーはウェットスーツ的な素材で一応保温効果もある。30分くらいは温かさが保つみたい。
結局この製品のキモは上部のフィルター漏斗なわけだが、漏斗についているのがネルや紙のフィルタではなく茶漉しのような金属フィルタなので、フレンチプレス同様コーヒーの油分が吸収されず、良くも悪くもコーヒー豆のクオリティが直に反映されたくっきりした味となる。なので豆は粗挽きが良いでしょうね。美味しい豆は美味しく不味い豆はそれなりに、という感じ。漏斗を付けたまま注げるのはもちろん、漏斗全体がカラフェからスポっと外れるし、さらにお湯が出てくる注ぎ口(フリップトップリッドと言うのかな?)も裏のゴムではまっていてちょっと外しにくいが実は外れるので比較的掃除はしやすい(外さず全部食洗機に入れるのがおすすめらしいが、うちには食洗機無いので…)。このフリップトップリッドはお湯が出てくるときには開き、そうでなければ閉じるようになっていて、保温性が高まると同時に注いだコーヒーが垂れにくいという効果もあるようだ。
ちなみに豆がお湯に浸かったまま放置するとまずいのではないかと思う向きも多いだろうが、豆の香味はお湯が一番熱い最初の数分間に80%が染み出るもので、あとはいくら浸けておいても大して出ないからコーヒーが濃くなることはない、とのことである。本当かね? まあ、最後の一滴まで飲もうとはせず多少残したほうが良いようだが。
という、見た目はただの花瓶みたいなものだが、細かいところにこだわりがあって面白い製品だなと思った。どうも日本のメーカーはこういうのが作れないんですよね…。