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Android上でEmacsをまともに使うには

AndroidタブレットでEmacsが使いたかったのだが、ネットで調べてみるとどうも情報が錯綜というか、古い情報が多くて困る。例えばGoogle Playアプリストアで検索すると、EmacsをAndroidに移植したemacs-androidが見つかるのだが、不安定だし日本語使えないしそもそも2012年から更新されていない。SSHで外のサーバに接続し、そこでEmacsを起動するという手もあるが、当然オフラインでは使えない。

そんなわけでしばらく試行錯誤した結果、2017年8月現在それなりに(というかほぼ完璧に)使い物になると私が思うEmacs on Androidの運用環境は以下の通りである。

Termuxを入れる

TermuxはAndroid上で動く端末エミュレータ(root不要)だが、APTベースのパッケージ管理システムを備えていて、大概のものはパッケージ化されている。zshもあるしsshもあるしgitもある(現在用意されているパッケージの一覧)。ghcがあれば最高だったのだがとりあえずclangやpythonはあるし、texliveすらある。vimが使いたいならvimもある。そして、emacsもある!

なので、termuxを入れて

$ apt-get update; apt-get upgrade; apt-get install emacs

基本的にはこれでおしまい。Emacs25がちゃんと動く。良い時代になりましたねえ。

Hacker’s Keyboardを入れる

細かい補足をすれば、Androidのソフトウェア・キーボードはCtrlやAltがないことが多いので、Bluetoothなどで外部キーボードを接続していない場合、C-x cとかが打てなくて詰むことになる。これに関しては、Hacker’s Keyboardをインストールすればよい。まあ、どのみちハードウェア・キーボードはほぼ必須ですけどね。

SKKを入れる

Termux上のEmacsへの日本語入力は普通にAndroidのIMEを使って行えるが、個人的にはSKKを使うのがきびきびしていて良いと思う(まあ私が元々SKKに慣れているということもあるが)。ddskkがMELPAでパッケージ化されているので、~/.emacs.elに

(require 'package)
(add-to-list 'package-archives '("melpa" . "https://melpa.org/packages/") t)
(package-initialize)

などと書いてM-x package-install ddskkでインストールできる。設定はHow to install DDSKK using MELPAを参照。

ファイルの扱い

ファイルシステムはTermux内で閉じているが、

$ termux-setup-storage

を実行すると、~/storage以下にAndroid側のストレージ・ディレクトリへのリンクが張られるので、ここにファイルを置いてやればAndroid側とファイルのやりとりをするのは容易だ。ちなみに外部microSDカード等は、~/storage/external-1といった感じで見える。

というこの記事(の下書き)を、今まで述べたセッティングで特急レッドアローの狭いテーブルの上で書いたのだが、なかなか快適だった(揺れるけど)。ちなみに外部Bluetoothキーボードは、まあまあまともな配列とキーピッチで、しかもしっかりしたタブレットスタンドを内蔵しているELECOMのTK-FBP069BK がおすすめである。販売終了になってしまったようだが、Amazon.co.jpならまだ買える。

【2014年モデル】ELECOM Bluetoothキーボード Windows・Android対応 9台切替 86キー ブラック TK-FBP069BK

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