私のような陰気でダサく社会性に欠けるキモオタは、たいてい若いころに(深夜)ラジオの洗礼を受けるものらしいが、幸か不幸か私は今までほとんどラジオを聞いてこなかった。最近になってポッドキャストは洋の内外を問わず良く聞いているのですが…。
なので今までラジオには全く興味が無かったのだが、こういう不安定な世界情勢でもあるし、プレッパー趣味の一環としてラジオ受信機でもひとつ買ってみようかと思ったのである。ラジオを聞くだけなら今ではradikoやインターネットサイマル(というのもなんか古くさい言葉だが)放送があるわけだが、ネットが封じられたら結局情報収集は短波ラジオにでも頼るしかないでしょうしね。
かつてはラジオと言えば日本製という感じでSONYなどが世界を席巻していたわけだが、そんな時代はとうに過ぎ、今Amazonとか市場で手に入るのは中国製ラジオばかりである。その中でも安くて(6000円くらい)評判が良い、TECSUNのPL-380というのを買ってみた。まあこれも十数年前からある製品のようで、中国にしたってラジオなんかもうどこも新規開発はしていないんでしょうけどねえ。200gくらいと軽く単3電池3本で動作し、アラームやスリープはもちろんなぜか温度計まで付いているので、ラジオは聞かなくても海外旅行の目覚まし時計代わりに使っても良さそうである。ボタンが妙に固かったり今どきUSB端子がminiだったり(しかも単3形充電池を入れればUSB充電できるみたい。絶対出火しそうな気がするが…)やや変な日本語の説明書がホッチキス留めコピーだったり(たぶんコピー機で何度もコピーしているのでぼやけている)、雑な作りではあるが、受信性能は折り紙付きだ。
FMやAMは言うまでもなく短波も入るラジオで、特にBCLというか短波ラジオは今まで全く使ったことがなかったので興味深い。日本のラジオNIKKEIとかNHKはもちろん、韓国KBSとか海外の放送局も結構入る。どうも短波というのは受信状態が気候に左右されるせいかしょっちゅう周波数が変わるもののようで、そのあたりはETMとATSという自動選局機能が勝手に電波を見つけてくれるので便利。なぜ同じ用途の機能が2系統あるのかは謎だが…。今となっては日に30分とか1時間とかそれくらいしか放送していない局が多いようだが、それでも付属のクリップアンテナをロッドアンテナに付けてがんばると、東京の片田舎でもラジオ・ニュージーランドとかラジオ・ルーマニア(?)とかが入る。夜は中国国際放送がかなり強く入り(というかどうも夜しかやっていない)、アナウンサー氏が若干アクセントにクセがあるが流暢な日本語で話していておもしろい。でも、こんなん誰が聞いてるんですかねえ…。
なお、日本語短波放送についてはこのページ、英語等の短波放送についてはshort-wave.infoが便利である。