カンファレンス等へ行くと、ノベルティというかお土産としてモレスキン、あるいはそれに類似するA5のハードカバーノートをくれる、ということがよくあった。個人的にモレスキンは、見た目や機能(ポケットとか)に関してそれなりに惹かれるところはあるものの、万年筆やローラーボールが裏抜けすることが多いので(まあそのぶん水性インクをよく吸って速乾性があるとも言えるが)避けていたのだが、せっかく10冊くらい積んであるのに使わないのももったいないので、油性ボールペンと併せて使うことにした。
この種のノートはやはりペンと込みで持ち歩きたいのだが、どうやってペンをくっつけるかがなかなか悩ましい。昔私がやっていたのはステンレスクラスプで表紙に挟むというやつで、これはこれで見た目はなかなかクールで良いのだが、ペンの保持力という点では問題がある。
Quiverというブランドがモレスキン専用ペンケースをいくつか作っているが、1本差しはブツとしてはよく出来ているけれど、モレスキンの背表紙を覆うように付けるので装着も面倒だし、ノートを開いたときに背が浮いてしまい書きにくそうだ(そのうち革が馴染んでくると気にならなくらしいが)。
2本差しは表紙に巻くタイプで、装着は1本差しよりも楽そうだがやはり机に広げて書くとき表紙が浮きそうである。おまけに品切れらしい。
ということで、現時点ではアソボーゼという人を食った名前のメーカーの姫路レザーを使ったペンケースがちょうど良いようである。パイロットのペンサムと同種の、表紙をマグネットで挟むタイプで、装着は簡単だし(もちろんモレスキン以外の同種のノートにも付けられる)、Quiver等と違いペンケース部分は袋になっているので、傷を付けたくない高級ペンでも気兼ねせず入れられる。パティーヌとまでは言わないにせよ革製品は傷がついて雰囲気が出てきてからが本番と思っている人間としては、総じて日本の革は丈夫過ぎて面白みがないのだが、これはそれなりに風合いのある良い革を使っていると思う。