今年2025年も私自身はいろいろ文房具を買ったが、やはり手書きというか、紙に書くための器具というのは日用品というよりは嗜好品に近づきつつあるんだろうなという気がする。かつてはステーショナリーを商品の柱の一つにしていた雑貨店なども、最近は食器や家具をメインにしているところが多い。コクヨ、パイロット、三菱鉛筆など主要な文房具メーカーの売上高は過去最高らしいので、海外ではまだまだ需要があるかもしれませんが。
そんな中、やたら売れていると思しいのがシャープペンシルである。売上規模自体はボールペン等に到底及ばないと思うが、数千円はする高級シャーペンが飛ぶように売れているようだ。わたくしのような者でもたまにペンショーや文房具屋の出張販売イベント(そういうものがあるのです)に行ったりするのだが、子供がシャーペンに文字通り群がっていてびっくりした。勉強に使うという言い訳もあるし、親や祖父母が子供にプレゼントとして買ってやるのにちょうどいい価格帯なんでしょうね。
私自身もなんだかんだで今まで膨大な数のシャーペンを買ってきたが、今年私が買ってもうこれで打ち止めというか、普通のシャーペンは買わなくてもいいかなと思ったのは三菱鉛筆のクルトガウッドである。しばらく前にクルトガメタルという、グリップ部分が金属のバージョンが出ていてこれもガキンチョに大変な人気だったようだが、こちらは木のグリップに換装されている。キ106か。
この木のグリップがなんかいいんですな。適度に表面が荒れていて握りやすいし、見た目もいかにも木材という感じで存在感があって良い。ザラザラ具合がいいんですよ。ペン先にかけて多少太くなっているあたりも気が利いている。木のぬくもりとかには昔からあまり興味無いんですが、実用品として大変優れていると思う。木工工芸品みたいなシャーペンも最近では結構あるのだが、そういうのは銘木を使っているというのをアピールしたいので軸の大半が木になっていて、逆にグリップが金属だったりする。どちらかというと手が触るグリップのほうを木にしてほしいのよね。
クルトガは、いろいろややこしいメカニズムの結果シャー芯が書くごとにクルっと回転してトガりいつでも細い字が書けるという仕組みで大変結構なのだが、そもそも0.5mmとかの芯なのですでに十分細いというか、普段は年代物の1.18mmのシャーペンとか使っている人間にとってはある意味どうでも良いというところはある。というか、昔のクルトガはペン先が微妙にぐらついたりして私にとっては逆効果だったのだが、さすがに2008年に登場してからだいぶ月日が経っているので、相当改良されたようだ。重量バランスもちゃんとペン先のほうが重くなっていて書きやすい。
なんといいますか、シャーペンのロールスロイス感がある。あえてイヤミを言えば、相変わらず三菱鉛筆ぽいデザインというか、なんかこうどんくさい感じは残っていると思うのだが(とくにクリップ)、それでもだいぶシュッとした感じにはなったし、軸のメタル部分の発色や加工も良いし、もうこれはこういう個性なんでしょうかね。お子さまにぜひ一本。