老いぼれの上に元来集中力が欠けているので、本も論文も線を引いたり定規を当てたりしながら読まないとなかなか頭に入ってこないのだが、そんなときに便利なのが、こすると消えるパイロットのフリクションである。
ところで、私はこれまでフリクションが苦手だった。ボールペンは発色が良く、かつ書き味が良くないとイヤなのだが、フリクションは総じて色が薄く、書き味もかすれがちというかひっかかりがちで、消せるということ以外積極的に使いたい要素があまり無かったのである。
そんなわけでフリクションは最近まで全く眼中になく、長年トンボのリポータースマートを使っていたのだが、ひょんなことからフリクションボールえんぴつという製品の存在を知った。試しに使ってみたら、これがなかなか良かったのである。
これ、「えんぴつ」と言いつつ実は0.7mm径のボールペンなのだが、発色が鮮やかで、しかも書き味がぬるぬるとまでいかないにしても、かなりなめらかである。私自身は黒赤青緑の4色しか使わないのでどうでもいいのだが、色のバリエーションも豊富なようだ。
ちなみにフリクションいろえんぴつという、外見も中身も本当に鉛筆的なものもあって、ついでに言うとフリクションボールえんぴつは元々フリクションボールいろえんぴつと呼ばれていたらしいのだが、何が何やらさっぱりわからん。もう少し考えてネーミングしてもらいたい。